発達障碍の原因は、概して「前頭葉の異常」と言われていますが、
はっきりしたことは何一つわかっていないというのが現状です。

そんな中、「発達障碍」という言葉だけが、
世の中で独り歩きしているような感があります。

書店では関連書物がたくさん並び、
ワンコーナーまで設けられています。
TV特番なんかもちょいちょいあるようです。

また学校の掲示板や保健室のドアには、
発達障碍の症状を子供でもわかるように
絵で表したポスターが貼ってあります。

絵の影響というものはかなり大きいようで、

「あんた、これやん!」
「なにゆうてんの!あんたこそこれちゃうん!?」
「いやいや、あいつやで!昔からこんな感じや!」

みたいな会話が、
学校の中で普通に交わされてます。

これって、どうなんでしょう。

書物にしても番組にしてもポスターにしても、
それを貼った保健室の先生にしても、
もちろん悪意などあるわけはなく、
人々の理解を狙ってのものであることは間違いありません。

しかし現実は、
「これ、あいつのことや!」

ですよ。

明らかに間違った方向で落ち着いちゃっていますよね。

そもそも人の理解が
そんなに簡単に得られるものでしょうか。

某国営放送の番組が放送された後
このような声が上がって来たそうです。

付き合ってる男性がなんとなくアスペルガーっぽい。
遺伝したら怖いので、どうしようか悩んでいる。

同僚にそれらしいのがいる。
ずっと仕事がやりずらいと思っていた。
上司にチクったら、辞めさせることができるかも。

子供が学校のクラスメートから
番組に出てきた病名(LD)で呼ばれるようになり
不登校になってしまった。

自分が担任をしている生徒は、
特定のことをいくら教えてもできない。
いままで根気強く接してきたけれど、
無駄な労力だった。

等々

これが現実、本末転倒もいいとこです。

なぜ番組は大衆の興味を引くだけひいて、
好奇心を煽るだけ煽いで
後のフォローをしない?

どう接すればいいのか、どう働きかければいいのか、
彼らとの共存共栄が、いかに価値あるものなのかの解説を
なぜしない?

ということは、
単に面白がって特集組んでるだけじゃないですか。

人は自分より貧しいもの、不幸なもの、弱いものを
本能的に探す生き物です。
「自分はあの人よりまだマシ」と、下を見て安心するためです。

ましてや現代人、大人も子供もストレスはマックスです。
安心するだけでは飽き足らず、
より大きな満足感を得るために
その対象を集団で攻撃にかかるのです。

これが大衆の性質です。

メディアなんて元々無責任なものなので
大して期待はしていませんが、
問題はポスターを貼っておしまいの学校です。

先生、
ポスターを貼るんなら、
HRの時間等で生徒たちに説明を足してくださいよ。

生まれつきこういう性質を持った人たちがいて、
確かに付き合いにくいところもあるけれど、
お互いに歩み寄り、付き合い方を学ぶことにより、
素晴らしい相互作用が生まれて
自分自身の大きな成長に繋がるんだと。

どの国にも負けない強い日本を作っていくためには、
武力ではなく、もちろん国歌斉唱反対を叫ぶのでもなく、
それぞれが互いのいいところを尊重し、
引き出し合えるような関係を築くことが一番だと。

まだ頭も心も柔らかい子供ですよ、先生。
我々のこの社会に差別や偏見をこれ以上はびこらせないためにも、
ここは時間をかけ、子供たちの理解が得られるまで
フォローすべきですよ。

でなきゃ先生、あなた職務怠慢どころか愉快犯ですよ。